話はかなり相前後しますが、孫悟空が天界で悪さをし、切っても叩いてももダメだということで、丹を作るための炉になげこまれます。そこでじっくりと焼かれてしまうのです。ところが炉の中で、孫悟空は方角でいうと風水では巽(そん)へと炉のなかでにげるのです。巽とは風の方角だといわれております。風の方角ならば、火も風で弱められるから底に身を置いたのです。
さて、炉から出されたとき孫悟空の目はなんと真っ赤になっていたそうです。孫悟空を目赤というのはこのためです。ここでこれらを解釈してみます。まず、炉の巽の方角に逃げ、そこは風の方位だった。火と風が混ざり合う場所だったのです。身体の中で風が発生することを内風といいます。この風によって、肝臓に蓄えられている血液が、気といっしょに頭のほうへ上る。これを肝風内動、そして、頭に血が上るのを、肝火上炎といい、症状としては目の充血だそうです。つまり、もともと、五行の火である孫悟空が、火の中に投げ込まれ、しかも、風の方位に逃げた。その結果、目赤、つまりは肝火上炎したのです。






